1875年に川越市新富町で創業した鏡山酒造株式会社は、川越の地酒で多くの人々に愛飲されてきました。しかし惜しまれつつ2000年9月をもって長い歴史の幕を閉じました。川越は別名「蔵の街」と言われております。その「蔵の街」に「酒蔵」という重要な施設が無くなってしまったのです。
それから6年後の2007年2月に再興を望む行政や市民の熱い声を背景とし、関係者の御理解と御協力のもと、新たに川越市仲町に小江戸鏡山酒造株式会社を設立する運びとなりました。鏡山は川越の地酒として、さらに磨きをかけた銘酒鏡山の復刻・生産に日々全力で取り組んでおります。近年では新しく酒蔵が誕生する事は異例でありセンセーショナルな出来事としてTV・新聞などで大きく報道されました。
酒蔵は2007年2月1日に完成をし、待望の酒造りを始めました。鏡山の酒造りには決して妥協は許されません。蔵人たちは寝る間を惜しんで我が子を育てるように24時間常に酒の熟成を徹底的に管理をし続けております。私たち小江戸鏡山酒造株式会社は、歴史ある銘酒「鏡山」の伝統を受け継ぐと共に、時代の流れにあった味を追求する温故知新の精神で醸しています。鏡山の歴史と伝統は私たちに受け継がれ、作り手・良質な酒米・酵母・そして酒を愛するスピリットが脈々と今も受け継がれているのです。
弊社では2008年9月に農商工等連携事業計画の認定を経済産業省大臣・農林水産省大臣より認証されました。日本酒造りに適した新しい品種「さけ武蔵」という酒米を地元農家と協力して生産に着手し、地域資源を使い地産地消のこだわりをさらに強くしていきます。そして安心・安全・新鮮な米で酒造りを行うという内容です。
徳川家城下町の面影が残る川越は、小江戸として古くから栄えた町です。蔵造りの町並みと神社・仏閣など今でも古い歴史の香りを漂わせています。そうした川越の歴史と共に新しく歩みはじめた小江戸鏡山酒造は平成十九年の創業以来、多くの愛飲家の皆様に親しまれております。秩父連峰からの清冽で豊富な地下水を受け、清酒造りに良質な米と南部流の伝統と技術を持って、昔ながらの手造りによる情熱を込めた品質第一の日本酒を醸しております。